きっと、子供だったから愛とは違うとかじゃなくて
子供だったから、愛してることに気づかなかったんだよ。
全てが綺麗だと思った。
”先生と生徒”の恋愛と聞くと一見ありきたりなストーリーだと思う人も少なくはない。
でも恋愛というのは当たり前のモノではなく、奇跡なのではないかとそう思わせてくれる一冊。
人を好きになる時とはどんな時だろう。
優しくされた時?自分の弱みを見せてくれた時?
もう諦めようと思っていても、
自然と足が先生のいる方向へ歩き始めてしまう。
忘れようと思い誰かと付き合っても、
先生が頭の中から、そして心から出て行くことはない。
もう会わないと決意したとしても、
運命かのように街で巡り会ってしまう。
呼吸をするのと同じでどうしても消せない思いが自然に存在してしまうのだと思った。
文中での言い回しや風景描写がとても綺麗で繊細なのが印象的。
島本理生さんの「ナラタージュ」をきっかけに彼女の書く小説がスキになった。
私の本棚の大半を占めているのが彼女の作品だ。
私はこの先もこの本を何度も読み返してしまうだろう…
個人的にナラタージュを読みながらRebeccaのフレンズを聞くのが好きだった。
おしまい